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甲子園へ 頑張れ庄内勢
高校野球山形大会 7月11日から熱戦
第90回全国高等学校野球選手権山形大会が7月11日に開幕する。参加56校は甲子園出場をかけ、23日まで熱戦を繰り広げる。庄内からは昨年より1校多い16校が出場し、このうち9校は緒戦を鶴岡、酒田で戦う。庄内勢同士の試合も多いが、各チームの健闘を期待したい。優勝争いは、東北大会で光星学院や東北に競り勝ち、準優勝した酒田南が頭一つ抜けている。これを羽黒、鶴岡東、東海大山形、日大山形、山形中央などが追う展開が予想される。(文中敬称略)
酒田南高校 総合力で8度目の頂点へ
春の県大会を制し、東北大会では強豪校を破っての準優勝。完投能力のある2人の好投手を擁し、鍛えられた守りとそつのない試合運びで3年ぶり8度目の頂点を狙う。
カギを握る投手陣のうち、右の本格派・小山貴史は、時速140キロ超の直球と切れのある変化球が持ち味。左の安井亮輔は、カットボールを決め球に打たせて取る。守りは強肩の捕手・西凌太を中心に、堅実なプレーで投手陣を盛り立てる。
打線は長打力のある山本耀志、西の中軸は勝負強い。五十嵐大地など例年以上に俊足巧打の選手が多く、盗塁やエンドランといった足を絡めた攻撃が使えるのも強みだ。
山本主将は「守りからリズムをつくるチームなので、ミスをなくし、総合力で優勝を狙う」と決意を語る。
羽黒高校 強力打線で甲子園に自信
伝統の強力打線に守備力も加わり、競り合いに強いチームに仕上がった。5年ぶりの甲子園出場を狙う。
今年もパンチ力のある打者をそろえた。櫻井直紀は本塁打も打てる俊足のトップバッター。身長188詢の主砲・石井翔平は長いリーチで遠くに飛ばす。豊田翔、菅野大輝にも一発がある。その半面、機動力を使った細かい野球もそつなくこなす。
投手陣は、右の本格派・佐藤壮崇、制球力と変化球の切れで勝負する右の佐藤旭の二本柱。守りは、試合経験豊富な遊撃・豊田、二塁・菅野、中堅・中橋健二郎の3人がセンターラインを固める。強肩の捕手・石井の盗塁阻止率は際立っている。
豊田主将は「優勝する自信はある。昨年の決勝で敗れた日大山形には借りも返したい」と燃えている。
鶴岡工業高校 14年ぶり2度目の優勝を
甲子園で勝てるチームづくりを進める阿部和之監督。昨秋の主戦・佐藤真人の故障・離脱は思わぬ誤算だが、スキのない打線で14年ぶり2度目の甲子園出場を目指す。
トップバッターは俊足で出塁率の高い高崎学。確実性の高い井上毅、好機に強い佐久間星斗、長打のある長南尚弥、上野貢の2年生4人が打線の中心。下位打線にも勝負強い選手が並ぶ。足も絡めて確実に得点することが勝利のカギを握る。
主戦は、制球力が良い右横手投げの上野。切れのあるカーブ、スライダーを武器とする。直球に球威がある中堅・高崎も継投で登板か。全員が2年生の内野陣は、重圧のかかる場面でも力を出し切りたい。
小林遊馬主将は「士気は高まっている。目標は優勝のみ」と力強い。
酒田商業高校 潜在能力高い選手そろう
鈴木和仁監督は「今年は選手一人一人の潜在能力が高く、過去にベスト4入りした時よりも手応えを感じている」と期待する。
投手陣の柱は右の本格派・安達直輝。制球力が良く、切れの良い直球とスライダーを低めに集める。控えには右横手投げの伊藤善洋、右スリークオーターの志田賢太郎、右下手投げの長谷川健太とタイプの違う3人の投手がそろう。守備力は、どこまで精度を上げられるかが課題。
打撃面では齋藤秀樹、川村昌之、池田裕也のクリーンナップが、春の大会以降、調子を上げている。どこからでも得点のチャンスをつくれる、つながる打線が自慢。
高山大地主将は「部員全員が心を一つにする『29人野球』で、勝利をつかみたい」と闘志を燃やす。
酒田工業高校 守り勝っていざ甲子園
1、2年生中心のチームになった。昨年に比べ派手さはないが、堅い守りでリズムをつくり、細かい野球でチャンスをものにする。
中堅・阿部翔平、左翼・佐藤翔耶の2人は守備範囲が広く、抜けるような当たりも好捕する。補殺でピンチを救うことも多い。1、2年生主体の内野陣も守備力は昨年以上。
主戦は、右の本格派・日下部拓。187センチの長身から角度のある直球と変化球を投げ込む。三振も取れるようになってきた。右下手投げ・今野雄介は打ちづらい球を投げる。
打線に長打力が欠ける分、走者は常に本塁を意識した走塁を心掛けている。中心打者の土井竜也は、確実性の高いバッティングが光る。
阿部主将は「目標は甲子園。一つ一つ勝ち上がりたい」ときっぱり。
鶴岡南高校 私学4強の一角を崩す
守備が安定し、攻撃にリズムが生まれてきた。私学4強の一角を崩し、ベスト4入りを狙う。
春に比べると失策が目に見えて減ってきた。内野は遊撃・黒井孝太、外野は中堅・蛸井宏和を中心に、守備力は着実に向上している。
主戦・今野拓郎は、冬の体づくりの成果が現れ、ここに来て制球力が向上、不要な四死球が減った。要所でうまく打たせて取るピッチングができるようになった。
打線の調子も上向いている。石塚昭人は春から本塁打を量産。鎌田貢輝は勝負強いバッティングを見せる。足の速い選手は少ないが、実戦を想定した走塁練習で、1点にこだわる意識が選手に浸透した。
松浦幸喜監督は「ベスト4は十分狙える」と自信を見せる。
鶴岡東高校 攻守に安定、甲子園狙う
選手は粒がそろい、攻守ともに安定。チームは主将の佐藤真也を中心によくまとまっている。目立つ選手はいないが、佐藤俊監督は「甲子園を狙う力は十分」と太鼓判を押す。
主戦の上野和彦は左の技巧派。直球とスライダーの切れが持ち味で、制球も良い。チームの大黒柱として経験を積み、大きく成長した。上野から刺激を受け、最高速142キロの高橋紘太ら控えの右投手も奮起。
打線の中軸は伊藤貴大。左右に打ち分け、出塁率が高い。太田拓哉をはじめ、出塁すればどこからでも走れる機動力を駆使してチャンスをつくる。調子の落ちている選手を入れ替えられる層の厚さも強み。
佐藤主将は「互いに信頼し合えるチーム。どんな舞台でも堂々と自分たちのプレーをしたい」と語る。
酒田北高校 先制で主導権握る展開に
今年は力のある打者がそろった打力のチーム。大会を目前に控え、投手陣も安定してきた。1975年以来のベスト8進出を目指す。
打線は上位、下位のどこからでも好機をつくる。上位には勝負強い打者が並び、特に齊藤功人、佐藤直哉の中軸2人はパワーがある。速球に振り負けない半面、変化球にもろいのが課題。打者の打ち気をかわすのがうまい技巧派投手を攻略できるかどうかが、上位進出のカギを握る。
投手陣は、右碗の奈須貴就が成長。スライダーを武器に打たせて取る。本番では、直球に威力がある左腕の齊藤功人との継投になる。守りは、ここ数年で最もまとまりがある。
佐藤翔平主将は「打力には自信がある。先制して試合の主導権を握る展開に持ち込みたい」と熱く語る。
酒田東高校 シード校倒しベスト4へ
今年は打撃力のチーム。シード校の一角を倒し、一昨年の先輩が残したベスト4以上を目指す。「自分で考え、楽しむ野球」を掲げる。
先行逃げ切りが理想パターン。出塁率が高いトップの高橋駿を得点圏に進め、長打力のある村上大和、池田祥、野村悠史のクリーンナップで確実に先取点を奪いたい。
主戦の高橋文規は直球と変化球のコンビネーション、制球力で勝負。走り込みの成果でスピードもついてきた。直球でぐいぐい押す三浦智貴との継投策で追撃をかわす。
外野は中堅・金田崇侑をはじめ強肩ぞろいで、守備範囲も広い。内野陣も安定性が増してきた。
渡会聡監督は「まずは初戦に全力を尽くす。楽しんで戦ってほしい」と選手の自主性に期待する。
鶴岡中央高校 積極性発揮して先取点を
「熱い野球」「打ち勝つ野球」をモットーに、初のベスト4進出を目指している。
打線は、どの打順からでもチャンスをつくれるのが強み。長打は少ないものの、ここぞという場面では集中し、猛攻撃を見せる。自ら盗塁を狙うなど、判断力も身に付いてきた。
主戦・渡部慧は、緩急を使った直球主体の投球。昨秋、肩を故障したが、春に復帰し、試合のたびに調子を上げている。
守備陣は内外野とも堅実。特に内野の連係プレー、バントディフェンスに力を入れている。
全員の気持ちが一つになるように日ごろから声を掛け合う。板垣鉄平主将は「チームワークと積極性では負けない。試合では相手よりも先に点を取りたい」と燃えている。
庄内農業高校 公式戦初勝利にチーム一丸
昨夏を経験した3年生5人を中心に、公式戦初勝利を目指す。
主戦・船越正人はカーブ、チェンジアップ、フォークと多彩な変化球を投げ、打たせて取るタイプ。マウンド度胸もある。捕手・能登谷将のリードで、打者の嫌がるコースを突いていく。2番手投手でもある能登谷は制球力と緩急で勝負する。
打線は、長打力のある渡部友彦を主軸に、石原悠人、船越のクリーンナップに得点力がある。選球眼が良い俊足のトップバッター・能登谷が出塁したら、渡部達朗が確実に送る。春季地区大会で公式戦初本塁打を放った渡部友彦と山口秀徳には自信と勝負強さが出てきた。
守備は捕球に課題が残るが、3年生を中心に大きな声を出して盛り立て、投手陣を支えていく。
酒田西高校 機動力で初のベスト8狙う
今年は機動力を駆使して得点を重ねる攻撃型のチームに仕上がった。高橋務監督は「3勝して初のベスト8入りを目指す」と語る。
中軸を打つ石川貴俊は、昨秋から右方向に鋭い打球を飛ばすようになった。春は大振りが目立ったが、ここに来てコンパクトなスイングを心掛けている。櫻田英明、齋藤俊雄も長打力がある。
昨夏もマウンドを任された主戦・廣瀬大地は右下手投げ。下半身の安定で制球力が増し、持ち球にはシンカーを加えた。相手に応じて、右の本格派・伊藤景、右の技巧派・假屋宇希も起用する。
主将の阿部哲は1、2年生が交じる内野陣を盛り立てる。阿部は「悔いのないように練習して試合に臨みたい」と心に闘志を燃やす。
庄内総合高校 全員野球で2勝を目標に
「全員野球」で最低でも2勝を目指す。今年は1年生の活躍が上級生に良い刺激を与えている。内外野の守備が安定し、良いリズムをつくれるようになってきた。
投手陣は遠田恭佑と上林巧の二本柱。遠田はスリークオーターからカーブ、スライダーなど3種類の変化球を投げ分ける。上林は制球力に優れる。捕手・黒田優作が、2人の持ち味をいかに引き出すかもカギ。
攻撃は、機動力がない分、粘ってつなぐ野球を目指す。トップバッターの後藤拓也は1年生ながらチーム一の安打数を誇るムードメーカー。チャンスに強い進藤大輔、一発も期待できる石川拓也で、後藤をホームにかえしたい。手のけがで調整中だった冨樫雄大がチームに復帰し、打線に厚みが増している。
山添高校 4年前の感動をもう一度
昨年は部員不足で出場を断念したが、今年は7人の1年生が入部し、復活した。未経験者が多いため基礎練習が中心だが、実戦経験を積もうと、他チームの胸を借りている。
主戦の神尾直樹は、緩急をつけ、打たせて取るピッチングが持ち味。制球力の向上に意欲を燃やす。捕手の石川豪とは相性が良い。
内野陣は遊撃・石川将平を中心に連係プレーもスムーズにできるようになった。試合でも普段の練習でも全員が大きな声を出し合い、チームを盛り上げる。技術的にも精神的にも着実に成長している。
4年前の大会では12年ぶりに初戦を飾った。高橋卓也監督は「あの感動を選手に味わってもらいたい」と気合を入れる。チーム一丸、全力プレーで初戦突破を狙う。
加茂水産高校 2年ぶりの初戦突破狙う
部員数は11人と少ないが、「一球集中」を合言葉にまとまっている。2年ぶりの初戦突破を狙う。
主戦・大戸智春は、冷静で丁寧な投球が身上。制球力に優れ、無駄な四死球は与えない。大会を控え、フォームも一段と安定してきた。
内野の要、遊撃手の白幡祐也は昨秋、外野手からコンバートされた。脚力を生かした広い守備範囲で内野陣を盛り立てる。内外野全体の守備としては、失策をいかに減らすかが課題。
クリーンナップを打つのは板垣大樹、佐藤豊、岡部慎。特に目立つ選手はいないので、あの手この手を使い、全員で1点を取りにいく。
神林充監督は「2年前に1勝を挙げたときのうれしさ、感激を再びみんなで味わいたい」と語る。
鶴岡工業高等専門学校 闘志あふれるプレーを
野々村和晃監督は「自信を持ってプレーし、実力を出し切りたい。ベスト4以上を目指す」と意気込む。
長打力のある選手が多いが、盗塁やエンドランなど足を絡めた攻撃もこなす。トップの五十嵐康太は選球眼が良く、出塁率が高い。蛸井宏明はチャンスに強い。寒河江雅俊はリーチを生かした器用な打撃が光る。
主戦は右横手投げの横山徹也。多彩な変化球を持ち、緩急をつけて丁寧にコーナーを突く。阿部晋也は左の本格派。時速140キロの速球に数種類のカーブを交え、三振を奪う。
内野の要は、捕球と送球が正確な遊撃の板垣岳彦。外野は中堅・五十嵐を中心に広い守備範囲を誇る。
チームを引っ張る今野克洋主将は「優勝を目標に、闘志あふれるプレーを心掛ける」と誓う。
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