郷土の未来をつくるコミュニティペーパー(山形県庄内地方の地域新聞)
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再エネ開発 現状と課題㊥
事業者の動き一段と活発化
庄内地域は転換点の指摘も

 東日本大震災に伴う福島第一原発事故や、国の定める価格で買い取ることを電力会社に義務付ける固定価格買取制度(FIT)の導入などをきっかけに、庄内地域でも再生可能エネルギー(以下「再エネ」)を開発する動きが一段と活発化している。しかし適地が少なくなっていることに加え、FITの今後にも不透明さが漂うなど「庄内地域での再エネ事業は転換点を迎えている」(酒田市内の再エネ開発事業者)との指摘もある。こうした情勢を踏まえ、電源別に事業を実施、計画している再エネ開発事業者の現状や課題などを探ってみた。(本紙取材班)

太陽光発電

市民出資の発電所を建設 (株)グリーンサービス

グリーンサービスの酒田松山1号発電所

グリーンサービスの酒田松山1号発電所

 (株)グリーンサービス(酒田市大浜、小野寺良信代表取締役社長)は、太陽光発電所を酒田市12カ所、遊佐町4カ所、鶴岡市4カ所、庄内町2カ所、三川町2カ所の計24カ所に建てた。
 同社の発電所は、自社で建てて所有するものとは別に、企業や市民の出資を得て建設しているのが特徴。内訳は① 自社所有が3131キロワット② 発電所一括販売型が約2200キロワット③ 市民や企業に太陽光パネルを1枚単位で販売した分譲販売型が約2500キロワット。企業や市民に販売した発電所のうち、県内の企業や市民が占める割合は② が86%、③ が90%以上。
 各発電所の発電量、売電収入は順調に推移し、昨年1年間の発電量は計782万2千キロワット時、売電収入は自社分の3131キロワットだけでも約1億円になった。
 発電所のうちで最も早い2013年7月に建てた酒田松山1号発電所(③ のパネル分譲型)では、13年7月〜14年6月の売電収入は2282万8千円で目標達成率は109%、14年7月〜15年6月は2428万5千円で達成率123%、15年7月〜16年6月は2193万8千円で111%、16年7月〜17年6月は2166万6千円で111%と、達成率はいずれも100%を上回った。
 小野寺社長は「太陽光パネルとパワーコンディショナーは県外から調達しているが、それ以外は工事も含めて県内企業に発注している。太陽光のキロワット時当たりの買取価格は、12年度の40円から今年4月の18円まで下がってきているが、建設費も下がっているので今後も建設は可能。12月までに庄内の13カ所、山形市の2カ所で計1082キロワットを増設する」と話す。


売電から自家消費に 荘内電気設備(株)

 荘内電気設備(株)(酒田市大宮町、阿部敦代表取締役)が、(株)月見(酒田市あきほ町、白旗夏生代表取締役社長)と共同出資して設立した庄内バイオマス発電(株)(遊佐町杉沢、阿部敦代表取締役)の遊佐町杉沢メガヒカルソーラー発電所は、同地で2015年12月に稼働した。
 最大出力は約千キロワットで、17年の年間発電量は約125万キロワット時。一般住宅350世帯の年間消費電力に相当する。年間売電収入は約4500万円だった。
 18年1、2月は豪雪の影響で発電できなかったが、それ以外は順調で、毎年17年程度の発電量がある。
 荘内電気設備(株)では、東日本大震災以降に地域で再エネを強く打ち出していく必要を感じ、12年から太陽光発電のアンテナショップを開店。太陽光発電を中心に、再エネの普及に取り組んできた。杉沢メガヒカルソーラーもその一つ。ほかに17年まで一般住宅500件、企業50社に太陽光発電装置を施工した。
 18年は(株)大商金山牧場に、家畜の糞尿や食品残渣で発電するバイオガスプラントを設置した。ほかに用途の無い土地に出力が50キロワット未満の低圧の太陽光発電所を30カ所ほど計画している。農地に太陽光パネルを設置して、農業をしながら発電もする「ソーラーシェアリング」も展開していく意向で、18年は酒田市内の水田1カ所で施工する予定。
 同社えねこステーション事業部の久木原満店長によると、再エネは企業の経済活動として導入が進んだ面があるが、これからは地域で作ったエネルギーは地域で自家消費する大きな流れがある、と話す。
 例えば5・5キロワットの太陽光発電を設置した場合、年間発電量は山形県の平均で約7千キロワット時。(財)省エネルギーセンターの調査では、一般家庭の年間電気消費量は4432キロワット時となっていることから、自家発電で賄える計算となる。
 しかし稼働しない時間帯があるため、蓄電池などを活用する必要があるが、最近は太陽光パネルと蓄電池を設置する一般住宅がほとんどで、発電した電力は自分の家で安定的に使う例が増えた。
 また太陽光パネルが以前は1枚8〜9万円だったが、多様なメーカーが競争して半額以下になっている。一般住宅用では太陽光パネルと蓄電池を200万円程度で設置でき、容量の大きいタイプでも設置費用は300万円以下になっている。
 同社では地域の企業や行政と連携して、地域電力会社を造り、地域の自然が生み出した電力を地域で使う仕組みを作っていくことを構想している。


バイオマス発電

売電量は計画の4%増し 鶴岡木質バイオマス発電所

 鶴岡市下山添の庄内南工業団地にある鶴岡木質バイオマス発電所は15年12月の稼働から3年目を迎えている。2胴構造の自然循環式水管ボイラーと、抽気復水式蒸気タービン発電機の組み合わせで出力は1995キロワット。燃材は庄内と県内から調達するほかに用途の無い間伐材を破砕したチップで年間約4万トンを使う。
 発電所の運用技術が向上したこともあり、発電量は当初に比べ安定してきた。2年目の年間売電量は、計画の1333万キロワット時に対して3〜4%上回った。年に2週間の点検期間以外に設備が止まることはほとんどなく、稼働率が高いことが要因。
 チップは発電所に併設する羽越木材協働組合の工場で製造し、ベルトコンベアでボイラーに自動搬送する。燃焼効率を上げるため、水分を搾り出す圧搾機も開発して導入している。
 課題は間伐材の確保。内陸にも木質バイオマス発電所が増えたのに伴い、内陸からは入手できなくなった。主に輸入材を燃材とする酒田市内の大規模木質バイオマス発電所が稼働すれば、庄内でも奪い合いになる。
 羽越木材協同組合は、県内初の自動選木機を備えた製材工場を6月から稼働させる。選別、製材、買い取りを同時に行い山主の手間を省く。間伐の効率化を支援することで燃材確保競争に勝つ狙い。


年間200万kWを発電 鶴岡バイオガスパワー

鶴岡バイオマス発電所のボイラー棟

鶴岡バイオマス発電所のボイラー棟

 鶴岡市宝田の鶴岡浄化センター内で15年10月に稼働した鶴岡バイオガスパワーは、下水汚泥を発酵処理する消化槽内で発生する消化ガス(主成分はメタンガス)を燃料とする、全国でも珍しい発電プラント。
 水処理事業などの水ing(株)(東京都港区、水谷重夫代表取締役社長)が公募型企画提案方式で選定され、センターの敷地を借りて整備した。整備費は非公表。発電した電気はFITを活用して20年間売電する。
 25キロワットの小型発電機(ガスエンジン)を12台並列設置した、出力300キロワットの熱併給発電システムで、総合エネルギー効率は84%。遠隔操作で運転し、稼働台数は消化ガスの発生量に応じて調整する。
 発電実績は、15年度下半期が約102万キロワット時、16年度が約188万キロワット時、17年度が約204万キロワット時と、ほぼ計画通りに推移している。自己消費分を除く約95%を1キロワット時当たり39円で売電する。
 発電に伴う排熱は温水の形で、消化槽を加温する熱源として供給する。温水供給熱量実績は15年度下半期が約27万MJ(メガジュール)、116年度が約47万MJ、17年度が約51万MJ。
 鶴岡市は、消化ガス売却料と土地賃貸料として17年度に約2853万円の収入を得た。また、電気代などの経費削減効果が約42万円分、二酸化炭素削減量が約1092トンに上った。
 鶴岡バイオガスパワーが稼働するまで、消化ガスは消化槽の加温用ボイラーの燃料として2割が使われるだけだった。8割は使い道が無く単に燃やしていた。


旧盆前に営業運転を開始 サミット酒田パワー(株)

サミット酒田パワーの酒田バイオマス発電所

サミット酒田パワーの酒田バイオマス発電所

 サミット酒田パワー(株)(酒田市宮海字南浜、高瀬正道代表取締役)が、酒田北港の酒田臨海工業団地内で建設していた酒田バイオマス発電所(最大出力5万キロワット)の営業運転が旧盆前ごろに始まる見通し。出力規模は、木質バイオマス発電所では東日本最大となる。
 同社は、住友商事(株)(東京都)が全額出資する特定規模電気事業者サミットエナジー(株)(同)の全額出資子会社。酒田市の発電所はサミットエナジーが手掛けるバイオマス発電所では、新潟県糸魚川市、愛知県半田市に続き全国で3番目。総事業費は約250億円を見込んでいる。
 サミット酒田パワーによると、敷地は山形県が所有・管理する同工業団地の用地計約4・5ヘクタールを購入し、発電所本体(炉1基)と貯炭場・パームヤシ殻置場、バイオマス燃料を保管するサイロを整備。対岸の古湊第一ふ頭には、北米から輸入する木質ペレット用の倉庫を、県の許可を得て設けた。
 送電出力は、5万キロワットから発電所内の使用分を差し引いた4万5千キロワットを想定。年間発電量は一般家庭約10万世帯分に相当する350万キロワット時で、全量をサミットエナジーに一般的に1キロワット時当たり32円(国内材・未利用材)と24円(端材・輸入材)で売電し、サミットエナジーは全国に電気を販売する。
 発電プラントは住友重機械工業(株)の循環流動層ボイラーを採用。燃料は木質ペレット年間11万トン、山形県産の木質チップ同16万トン、補助燃料としてロシア産石炭同1万5千トンを使う予定。酒田港には、木質ペレットを積んだ3万トン級の船が北米を中心に年間6回、5千トン級の石炭船が年間3回入港する。
 倉庫から発電所内のサイロに運ぶ木質ペレットは、一日当たり約330トン。焼却灰は年間1万トン程度発生すると想定し、処理は複数のリサイクル業者に依頼し、県内の最終処分場への搬出も視野に入れている。
 正社員25人のうち出向の3人を除く22人はほぼ地元から新規採用した。
 高瀬代表取締役は今後の事業展開を「まずは酒田バイオマス発電所の安定操業を目指していくのが最優先。今後のことは電気を販売しているサミットエナジー全体の計画の中で決まってくる」と話した。


環境アセス準備書を策定 関西電力(株)

 関西電力(株)(大阪市、岩根茂樹取締役社長)は、酒田北港の酒田臨海工業団地内で計画している「酒田北港バイオマス発電所(仮称)」(最大出力約7万5千キロワット)の建設を目指し、環境影響評価方法書に基づく現況調査を行っている。今後は、今年秋をめどに環境影響評価準備書を策定する。着工時期は未定。
 方法書によると、建設予定地は酒田共同火力発電所南側。敷地面積約12・5ヘクタールに最大出力7万4950キロワットの発電所を建設する。燃料のパームヤシ殻や木質ペレットなどは全て東南アジア、北米などから輸入し、年間約35万トンを使う予定。
 燃料の運搬は古湊ふ頭に燃料運搬船が着船し、一日分の荷揚げ量約2千トンをその日のうちにトラックに積み込み、発電所内の燃料倉庫まで搬入する計画。
 焼却灰は一日当たり約65トン発生すると想定し、処理については「今秋策定する環境影響評価準備書の中で具体的な事業計画を示す予定で、処理の考え方はこの計画に入れ込んでいきたい」(定森一郎・関西電力再生可能エネルギー事業戦略室事業開発第一グループ担当部長)意向。環境影響評価の手続きを経て、着工から稼働までの期間は2年5カ月程度を見込む。


風力発電

庄内で16基を建設運営 加藤総業(株)

 建設資材卸などの加藤総業(株)(酒田市東町、加藤聡代表取締役社長)の関連企業など4社は、庄内地域で稼働する発電用大型風車計35基のうち半数近くの16基を建設運営し、その出力は2万6230キロワットに上り、35基の総出力6万1230キロワットの43%に相当する。
 加藤総業はさらに、総合建設業の(株)安藤組(庄内町提興屋、安藤政則代表取締役)、総合食肉卸の(株)大商金山牧場(庄内町家根合、小野木重弥代表取締役社長)と連携。庄内町狩川の山間部で、最大出力1870キロワットの大型風車を3社が4基ずつ建設する計画を進めており、2020年度内の稼働を目指している。
 加藤社長によると、風力発電事業を展開しているのは① (株)日立パワーソリューションズ(旧(株)日立エンジニアリング・アンド・サービス)などと共同出資で設立した庄内風力発電(株)(茨城県日立市)② 同(株)庄内環境エネルギー(酒田市東町)③ 加藤総業の100%出資で設立した(株)ウインドパワーさかた(同町)④ 同(株)ゆざウインドファーム(同)。① を除く3社の代表取締役には加藤社長が就いている。
 4社が建設運営する発電所名と出力は① の庄内風力発電=遊佐町の国道7号沿いに並ぶ遊佐風力発電所7基1万4560キロワットと酒田市宮野浦の最上川カントリークラブ奥に並ぶ庄内風力発電所3基1800キロワット② の庄内環境エネルギー=酒田大浜風力発電所1基1990キロワットと遊佐日向川風力発電所同③ のウインドパワーさかた=酒田第二大浜風力発電所1基1990キロワット#9315;のゆざウインドファーム=西遊佐風力発電所3基6900キロワット。
 このうち西遊佐風力発電所の3基は、FIT導入後に正規の値段23・1円で契約した初めてもの。風車1基当たりの投資額は7〜8億円。年間売上は1億2千万円程度になると見込んでいる。
 今後について加藤社長は「県内で適地を探すことができれば内陸地域にも進出して事業化したい」との考えを強調する。
 大型風車導入に向けた課題に▼風況が良く送電線に近い適地が少なくなっている▼FITの価格が低下している▼送変電設備の空き容量が少なくなっている―ことを挙げた。そして風力や太陽光など不安定な電気をより多く買ってもらうための方策として、蓄電池の研究が進み、値段が安くなることに期待を示した。


普及啓発に向け協議会設立

 酒田港周辺で風力発電事業を展開している加藤総業(株)とエコ・パワー(東京都品川区、荻原宏彦代表取締役社長)、ジャパン・リニューアブル・エナジー(株)(東京都港区、竹内一弘代表取締役社長)の3社は17年7月、「酒田港風力発電事業者協議会」(会長・加藤代表取締役社長)を設立した。
 ▼港湾区域に対する風力発電事業の普及啓発▼再エネの普及に向けたフォーラム・講演会の開催▼酒田・庄内沖洋上風力発電事業の推進のための普及啓発などの活動を展開していく。


八森山風力は来年着工へ JRE(株)

 外資系企業ジャパン・リニューアブル・エナジー(株)(JRE)は、鶴岡市三瀬近くの八森山に出力3400キロワットの発電用大型風車7基を建設する「鶴岡八森山風力発電事業」を計画している。環境影響評価書を2019年1月までにまとめ、同年下半期の着工、20〜21年上半期の運転開始を予定する。
 JREは全国で太陽光と風力の発電施設を運営し、本県では酒田市でメガソーラーと風力発電施設を運営している。


水力発電

売電収入3900万円 赤川農業水利事業所

 東北農政局赤川農業水利事業所(中井雅所長)が、鶴岡市板井川の西1号幹線用水路に2017年7月に整備した「赤川地区小水力発電所」は、17年7月〜18年3月の累計発電量が127万1971キロワット時に上り、ほぼ計画通りに発電した。
 東北電力に1キロワット時当たり29円で売電し、同期の売電収入は約3900万円だった。収入は同発電所を管理運営する庄内赤川土地改良区と因幡堰土地改良区が所有する水利施設の維持管理費に充てる。
 同発電所は直径1・4メートルの水車2基を設置し、最大発電能力は297キロワット。発電量は一般家庭約500世帯分に相当する約1878メガワット時を見込む。売電収入は年間5千万円と予想。


小水力発電の実用化研究 鶴岡工業高専

 鶴岡工業高等専門学校(高橋幸司校長)では、改良型の① 花笠水車② 斜軸上掛け水車③ マイクロ出羽水車を設置実験中で、実用化を目指している。
 ① は鶴岡市東堀越の農業用排水路に2013年1月に設置し、街路灯の電源に使っている。水車は直径80センチ厚さ10センチの円盤型で最大発電能力は50ワット。
 ② は① と同じ排水路に17年秋に設置し、発電データを採集中。直径48センチ長さ97センチの円筒形で最大発電能力は300ワット。水を受ける面積が広い円筒形にして出力を上げた。水車の設置場所や角度を変えるなどして発電データを積み重ねる。
 ③ は鶴岡市大網の農業用水路に17年秋に設置し、獣害対策の電気柵の電源にしている。直径22センチ長さ22センチのたる形で最大発電能力は10ワット。今年度に直径15センチ長さ50センチの円筒形に改良する。
 羽黒山大鳥居近くに10年末〜12年3月に設置した出羽水車の再設置も検討する考え。出羽水車は直径が1・2メートル長さ1・2メートルのたる形で最大発電能力は3キロワット。実用化できれば売電も可能。
 本橋元教授は「庄内の小水力発電は適地が多く、実用化は十分に期待できる。発電条件の良い所を地元企業などに積極的に利用してもらいたい」と話す。


売電収入47億8千万円 山形県企業局

 山形県企業局(高橋広樹企業管理者)は、県内9市町村で水力発電所14カ所と、村山市で太陽光発電所1カ所を運営し、水力発電所の出力は、これら発電所の総出力8万9720キロワットの99%に当たる、8万8720キロワットに上る。
 このうち庄内には① 倉沢(最大出力1万4千キロワット、鶴岡市)② 寿岡(同6400キロワット、同)③ 蘇岡(同7千キロワット、同)④ 温海川(同1千キロワット、同)があり、出力は計2万8400キロワットと水力発電全体の32%を占める。
 新たな水力発電の開発にも取り組んでいるが、当面は庄内海浜県立自然公園内の酒田市十里塚地区で計画している発電用大型風車3基(最大出力6900キロワット)の建設に注力していく考え。
 鈴木隆・県企業局電気事業課長によると、同局が手掛けている水力と太陽光で発電した電気は、山形新電力への一部を除き、おおむね東北電力に売電している。
 FITによる売電価格は水力発電の① 横川(最大出力6300キロワット、小国町)② 野川第二(同8900キロワット、長井市)③ 新野川第一(同1万キロワット、同)は1キロワット時当たり24円、2017年10月に運転を開始した神室(同420キロワット、金山町)は同29円、残る10カ所は東北電力との相対で同一価格(非公開)に決めている。
 これに基づく16年度の売電収入は、神室を除く水力発電13カ所と太陽光発電1カ所を合わせ計47億8600万円。電気事業全体では、これに利息収入や雑収入なども加わる。
 一方の費用は人件費や修繕費などの管理費用が29億2100万円。残りは建設改良積立金、減債積立金、起債の償還金などに充て、一般会計にも12億5千万円を繰り出している。
 鈴木・県企業局電気事業課長は水力発電開発の課題を「河川を利用した水力発電は適地が少なくなり、道路整備や送電線の設置など費用の掛かる奥地化が進んでいること。こうした現状を踏まえ、今後は既設の砂防ダムや農業用水路などの施設を利用した小水力発電への取り組みも進めていきたい」と話した。


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