第107回全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)の県予選となる山形大会が7月10~26日に県内各会場で開催される。出場する庄内の10チームの抱負と陣容を紹介する。文中敬称略。掲載は順不同。
※わがチームNo1は①球速②遠投力③長打力(昨秋以降の本塁打数)④走力。
昨夏の甲子園を経験した選手が6人残り、大舞台で落ち着いて戦えるのが強み。勢いに乗ったときの打線は破壊力がある。1番の丹羽秀太、3番の松下哉大は、臨機応変の打撃が強み。4番で主将の酒井友成は好不調の波が無く、精神的に安定している。主戦左腕の杉浦朔は、冬の走り込みでコントロールにさらに磨きをかけて、直球の球速も3~4キロ上がった。右主戦の梅澤一輝も制球に優れ、直球が鋭い。酒井主将は「自分たちの野球を貫いて一戦一戦を大事に戦う」と意気込んでいる。
春の県大会を制し、チームに勢いがある。投手を中心とした堅い守りで13年ぶりの優勝を狙う。主戦の山中一輝は右上手から変化球をテンポ良く投げ込む。直球とスライダーでコーナーを突く右腕の佐藤丈など力のある4人も控え、投手力は安定している。打線は広角に打てる下村薫也、勝負強い前田力吉丸、パンチ力のある佐藤丈が中軸を固める。俊足巧打の平木遥大と田邊凌大が1、2番、春に活躍した西田永遠が6番に座り、どこからでも得点できる。守備は内外野とも状況判断に優れている。
曾我瑠仁はコントロールが良く、直球でコースを突き変化球も自在。佐々木豪心はテンポとコントロールで流れを変え、阿部悠人が加わり投手陣が厚くなった。打撃は3番の加賀谷洋顕が一冬を越えて成長し、4番の五十嵐奏汰は一本が欲しい場面で打つ勝負強さを身に付けるなど、全体の得点力が上がっている。二遊間を中心に、内野と外野の連携にも強さが出てきた。松田頼太主将は「鍛えた守備で流れを作り、打撃につなぐ。ロースコアの試合も集中し確実に勝っていきたい」と意気込む。
昨夏のレギュラーが5人残り、力は歴代でもトップクラス。持ち前の打撃力で私立勢を倒し、優勝を目指す。打線は上位に長打力のある打者が並ぶ。阿蘓夏月と佐藤大樹の1、2番は出塁率が高く小技もできる。3番の大場侑聖は好機に強い。投手力は、右上手から最速137キロの直球とスライダーを投げ込む主戦の佐藤怜生と、スライダーとチェンジアップが武器の佐藤大樹、右横手投げで打たせて取る阿部大雅の3人がマウンドを死守する。守備はセンターラインを中心に内外野とも穴が無い。
今春は連合チームだったので単独チームでの日は浅いが、守り勝つ野球で8強入りを目指す。投手陣は、右上手から直球とカーブ、チェンジアップを投げ分ける主戦の岸本悠二郎と、上横手からフォーク、カーブを投げ込む左腕の柳田悠の2人。調子しだいで先発か救援を担う。打線は長打力のある梅木蒼波、勝負強い柳田、ミート力に長けた細川颯陽が中軸に座る。中村有希と小野奏音の1、2番、梅木の上位3人は機動力を使える。守備力をどこまで強化できるのかが上位進出の鍵を握る。
各自が強みを一つ作ろうと冬の練習に取り組み、選手同士で教え合いながら成長した。春に私立校と互角に戦い自信につながった。1番の日向野泰幹は選球眼に優れ長打力もある。3番の松浦大凱は鶴岡北高出身の元陸上選手で長打力と俊足が光る。4番で主将の宇佐美佑樹は状況に応じた打撃ができる。右腕の主戦佐藤陽太は制球力に優れ、直球とチェンジアップで緩急をつける。宇佐美主将は「目標は優勝。一つ一つのプレーを大事にして、自分たちがやるべき役割を成し遂げたい」と話す。
左腕の川安涼は、癖のある直球にスライダーとカーブを織り交ぜて、的を絞らせない。制球力の良い右横手投げの石塚琉希との継投が中心。守備は要の榎本奏也二塁手が声を出し、リズムを作っていく。さまざまな局面を想定して重点的に練習してきた。あせらず一つ一つアウトを重ねて守り勝つ。打撃は1番の冨樫光聖、2番の伊藤巧馬主将、3番の丸山寛人がいずれも足が速く、盗塁でチャンスを広げる。本間陽翔と上野翼がかえして得点する。伊藤主将は「全力で打倒私立を目指す」と力強い。
菅原愛斗は右の本格派で力強い直球に切れもあり、三振が狙える。中里碧希は横投げの変化球中心の軟投派、大川翔平は制球力が良く打たせて取るタイプで、スピードも出てきている。打撃は1番の五十嵐研象が俊足で機動力を使える。2番の菅原も出塁すれば、3番の石塚悠誠と4番の榎本尋で得点を狙える。好機で確実に得点し、接戦に持ち込みたい。守備は内外野ともに安定してきた。本間柊輔主将は「全員で声を出し、盛り上げるチーム。心を一つにして勝利を目指す」と一戦必勝で臨む。
今春まで連合チームで戦い、単独チームでの経験不足はあるが、多彩な投手陣で8強入りを狙う。主戦の遠田稼頭人は左上手から直球とスライダーを投げ、打たせて取る。右上横手投げの渡辺虎太郎、制球力の良い佐藤匠、佐藤丞と鶴巻快琉の両1年生と、タイプの異なる5人を擁する。守備はセンターラインが安定している。打線は中軸に得点力がある。池田裕月はミート力があり、出塁率も高い。遠田は長打力があり、佐藤拓希はパワーが持ち味。佐藤匠と齋
藤和輝の1、2番は機動力が使える。
上位打線を中心に打ち勝つ野球ができる。打倒強豪私立を目標に掲げ、チーム一丸になって戦う。1番の伊藤涼馬は出塁率が高く足が速い。2番の竹内輝寿も俊足で小技が光る。4番で主将の土門和生はチーム一の長打力があり勝負強い打撃ができる。投手は左右がそろい、右腕の小関喬也はコントロールに優れ、内外角を際どく攻める。左腕の竹内には、打者の手元で伸びる切れのある直球がある。土門主将は「苦しい時を乗り越えてきた仲間と悔いのない試合をしたい」と意気込んでいる。